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目頭切開(Epicanthoplasty)は、目頭部分の皮膚を切開して、目の幅を広げる美容整形手術です。
特に、東アジア圏の方に多い「蒙古ひだ(Epicanthal Fold)」を除去し、目を大きく見せるために行われることが一般的です。
この手術は、目の形を美しく整えるために用いられる一方で、慎重なデザインと技術が求められる手術でもあります。
近年では、傷跡が目立ちにくい方法や、自然な仕上がりを重視した術式が登場し、進化を続けています。
本記事では、目頭切開の歴史、術式の変遷、各術式のメリット・デメリットについて詳しく解説します!
1. 目頭切開の歴史
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西洋医学における発展
目頭切開が最初に医療的な目的で行われたのは19世紀の西洋医学でした。
当初は、先天的な眼瞼の奇形(ダウン症など)を治療する目的で実施されていました。
しかし、20世紀に入ると美容目的での手術が発展し、特に日本や韓国、中国などの東アジア地域で人気が高まりました。 -
日本・韓国での普及
日本では1926年に最初の美容目的の目頭切開手術が報告され、その後、1950年代以降に本格的に広まったとされています。
一方、韓国では1960年代の米軍駐留時に、アメリカの形成外科医によって初めて紹介され、1970年代以降に韓国国内で独自の術式が開発されました。
現在では、目頭切開は二重まぶた手術(重瞼術)とセットで行われることが少なくありません。
2. 目頭切開の術式の変遷
目頭切開の術式は、時代とともに進化してきました。
現在では、大きく以下の4つの術式に分類されます。
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Z形成(Z-Plasty)
特徴
- Z型に切開を入れ、皮膚をずらして縫合する方法
- 最も古くからある術式で、修正手術にも応用される
- 目の幅を適度に広げながら、傷跡を分散させる効果がある
メリット
- 傷跡が目立ちにくい
- 再発(蒙古ひだの戻り)が少ない
デメリット
- 縫合が複雑で、熟練した技術が必要
- 切開範囲が広いため、ダウンタイムが長め
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V-Y法(V-Y Advancement Flap)
特徴
- 目頭部分にV字の切開を入れ、皮膚をY字型に縫合する方法
- Zプラスティ法に比べて、切開範囲が少なく、より繊細なデザインが可能
メリット
- 皮膚を過度に切除しないため、修正がしやすい
- 傷が目立ちにくい
- ダウンタイムが比較的短い
デメリット
- 大きな変化を出しにくい
- 蒙古ひだが厚い場合、効果が不十分なことがある
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W形成(W-Epicanthoplasty)
特徴
- W字型に切開を入れ、余分な皮膚を取り除きながら目頭を開く方法
- 目の横幅を広げる効果が強いが、傷跡が目立ちやすい
メリット
- 目の形をしっかり変えられる
- 目が小さい方でも大きな変化を得られる
デメリット
- 傷跡が残りやすい
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skin redraping(皮膚再配置法)
特徴
- 目頭部分の皮膚をずらして配置し直す方法
- 皮膚を切除せず、傷跡が最小限に抑えられる
メリット
- 傷跡が目立たない
- 蒙古ひだが薄い方には効果的
デメリット
- 蒙古ひだが厚い方には適さない
- 目の幅を大きく広げることは難しい
3. 目頭切開のメリットとデメリット
メリット
- 目の横幅が広がり、ぱっちりとした印象になる
- 二重まぶた手術と組み合わせると、より理想的なデザインが可能
- 蒙古ひだがなくなり、目の形がスッキリ見える
デメリット
- 傷跡が残るリスクがある(適切なアフターケアが重要)
- 再手術が難しいケースがある
4. まとめ
- 目頭切開は、19世紀に医療目的で始まり、20世紀に美容整形として発展
- 現在はZプラスティ法、V-Y法、W法、皮膚再配置法の4つが主流
- 術式ごとにメリット・デメリットがあり、適切な方法を選ぶことが重要
- 傷跡を目立たなくするには、経験豊富な医師を選ぶことが大切!
目頭切開は、1mm単位のレベルで手術の結果が大きく変わってきます。
かつむらアイプラストクリニックでは、患者様の目元に最適な手術方法をご提案しており、手術の際には手術用顕微鏡を使用してできるだけ細かく丁寧に行っています。
ご興味がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
参考文献
- Chin JKY etal. A Six-Year Review of the Latest Oculoplastic Surgical Development. Asia Pac J Ophthalmol (Phila). [IF: 2.62], 2020 Sep-Oct;9(5):461-469
- Preamjit Saonanon. The new focus on epicanthoplasty for Asian eyelids.
Curr Opin Ophthalmol. 2016 Sep;27(5):457-64 - Jonathan Xu et al. Epicanthoplasty: Social and historical perspectives.
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