
「まぶたのたるみが気になって眉下切開を調べてみたら、クリニックによって料金がバラバラで、どれが適正なのか分からない」——そんなふうに感じている方も多いのではないでしょうか。また、「まぶたのたるみの手術なら保険が使えるのでは?」という疑問もよくいただきます。
この記事では、JR浦和駅西口の眼形成専門クリニック「かつむらアイプラストクリニック」院長の勝村宇博が、眉下切開の費用相場、保険適用になる条件、そして料金を比較するときに見落としがちなポイントを解説します。
眉下切開とはどんな手術?

眉下切開は、眉毛のすぐ下の皮膚を切除して、上まぶたのたるみを改善する手術です。二重のラインには手を加えないため、今の目もとの印象を大きく変えずにたるみだけを取りたい方に適しています。
まぶたの皮膚は、眉に近い部分ほど厚く、まつげに近い部分ほど薄くなっています。眉下切開では厚い皮膚どうしを縫い合わせるため、まぶたが厚い方でも仕上がりの段差が出にくいのが特徴です。この術式は、まぶたに厚みのある日本人を含むアジア人に適した方法として、多くの医学論文で報告されています¹。
特に、まぶたの外側(目尻側)のたるみが強いタイプ(lateral hooding)に対する有効性と患者満足度の高さが報告されており²、「目尻側がかぶさって重い」という方には有力な選択肢です。
手術は局所麻酔で行い、当院では痛みに配慮した独自の低痛麻酔法を全症例で用いています。手術時間は両側で1時間〜1時間20分程度です。日帰りで受けられ、入院の必要はありません。
▶ まぶたのたるみに対して眼瞼下垂手術と眉下切開のどちらを選ぶべきかは、こちらの記事で詳しく解説しています。
眉下切開の費用相場はいくら?

眉下切開は原則として自費診療で、費用の相場は両側でおよそ20万〜60万円です。自費診療の料金は各クリニックが独自に設定するため、同じ手術名でもここまで幅が生まれます。安さだけで選んでしまう前に、その料金に何が含まれ、どんな手術が行われるのかを知っておくことが大切です。
当院の眉下切開の費用
当院の眉下切開の料金は、当院の料金表をご確認ください。手術は全例、院長がまぶたの解剖を手術用顕微鏡で確認しながら行います。
料金を比較するときの3つの注意点
眉下切開の料金を比較する際は、金額の大小だけでなく、次の3点を確認することをおすすめしています。
-
総額表示かどうか
表示されている金額に、麻酔代・お薬代・術後の診察代が含まれているかはクリニックによって異なります。「手術代は安かったのに、追加費用で想定より高くなった」というケースは少なくありません。カウンセリングの際に総額を確認しましょう。なお当院では、麻酔代と術後の診察代は手術代金に含まれています(静脈麻酔や頻回の診察をご希望される場合は別料金となります)。 -
手術内容が同じとは限らない
同じ「眉下切開」という名前でも、皮膚だけを切除する方法から、たるみの原因に応じて眼輪筋(がんりんきん)などの深部組織まで処理する方法まで、手術内容には幅があります³。切除するボリュームやデザインの緻密さは仕上がりを左右するため、料金だけでなく「どんな手術をするのか」の説明を受けることが大切です。 -
術後の診察体制
術後の経過観察や、万が一トラブルが起きたときの診察がどこまで料金に含まれるかも重要な確認ポイントです。
費用の内訳も確認しましょう
眉下切開の費用は、一般的に「手術代」「麻酔代」「お薬代」「術後の診察代」で構成されます。このうちどこまでが表示価格に含まれるかはクリニックごとに異なるため、同じ「◯◯万円」という表示でも、実際の総支払額は変わってきます。また、モニター価格などの割引制度を利用する場合は、症例写真の使用範囲や条件も含めて、内容をよく確認したうえで検討しましょう。
眉下切開は保険適用になる?

眉下切開は原則として自費診療ですが、視野障害を伴う高度な眼瞼皮膚弛緩(がんけんひふしかん)の場合は、保険適用で手術を行えることがあります。
まぶたの皮膚のたるみが強く、上方の視野が実際に妨げられている場合、皮膚弛緩に対する手術で視野や生活の質(QOL)が改善することは、米国眼科学会(American Academy of Ophthalmology)の報告でも示されています⁴。つまり、「見た目を整える手術」ではなく「見えにくさを治す治療」と判断される程度のたるみであれば、保険診療の対象になり得るのです。
保険適用になるかは診察で判断します
保険適用となるかどうかは、たるみの程度、まつげへのかぶさり方、視野への影響などを診察で確認したうえで判断します。ご自身で判断するのは難しい部分ですので、まずは診察を受けていただくのが確実です。
なお、皮膚のたるみによる「偽眼瞼下垂」と、まぶたを持ち上げる筋肉のゆるみによる「眼瞼下垂」は医学的に異なるものです。原因によって適した術式も保険適用の考え方も変わります。
▶ 偽眼瞼下垂と保険適用については、こちらの記事で詳しく解説しています。
保険診療と自費診療で何が違う?
当院では、保険診療で行う手術でも、審美面にとても配慮した手術を行っています。そのうえで、自費診療の手術では、縫合方法にさらに工夫を重ねることで、傷跡が目立ちにくくなるよう最大限の努力をしています。
どちらが適しているかは、たるみの程度とご希望によって変わります。当院は保険診療にも自費診療にも対応していますので、診察の際に率直にご相談ください。
医療費控除について
保険適用で受けた手術の自己負担分は、医療費控除の対象となります。自費診療の場合も、視機能の改善など治療目的と認められる場合には対象となることがありますが、最終的な判断は税務署によりますので、確定申告の際にご確認ください。なお、通院のための公共交通機関の交通費も医療費控除の対象に含めることができますので、領収書や記録は保管しておきましょう。
眉下切開が向いているのはどんな人?

費用を無駄にしないためには、そもそも「自分に眉下切開が合っているのか」を見極めることが最も重要です。当院では、眉下切開は次のような方に向いていると考えています。
- まぶたが厚く、眉毛の位置が低くない方
- 二重のラインを変えたくない方
- まぶたの外側(目尻側)のたるみが強い方²
一方で、注意が必要なのは眉毛の位置が低い方です。眉下切開の術後は眉と目の距離が縮まることが計測研究で示されています⁵。もともと眉の位置が低い方がこの手術を受けると、眉と目がさらに近づき、圧迫感のある目もとになることがあります。当院では、まぶたが厚く眉毛の位置が低い方には、前額リフト(おでこリフト)をおすすめしています。
また、たるみではなく、まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)のゆるみが原因で目が開きにくくなっている場合は、眉下切開ではなく眼瞼下垂手術が適応です。どの術式が合っているかは、診察でまぶたの状態を確認したうえでご提案します。
なお、二重の幅を広げたい、二重のラインそのものを作り替えたいというご希望がある場合は、眉下切開ではなく切開法による二重手術が選択肢となります。目もとの状態とご希望をうかがいながら、費用面も含めて適した治療の組み合わせをご提案します。
▶ 前額リフト(おでこリフト)については、こちらのページをご覧ください。
眉下切開のリスク・デメリットは?

眉下切開は比較的体への負担が少ない手術ですが、手術である以上、リスクやデメリットも正しく理解したうえで検討することが大切です。費用の話とあわせて、必ず知っておいていただきたいポイントです。
海外の報告では、適応を選んで行われた眉下切開において、創部のトラブルや肥厚性瘢痕などの合併症は認められなかったとされています²。ただしこれは、適応の見極めとていねいな手技が前提です。当院では全例、手術用顕微鏡下で組織を確認しながら、切除量をミリ単位で調整しています。
術後はどう過ごす?ダウンタイムの目安

眉下切開の術後の主な経過の目安は次のとおりです。
- 腫れ・内出血:2〜3週間で落ち着いていきます。個人差が大きい部分です
- 抜糸:術後6〜12日目に行います
- デスクワークへの復帰:術後3日目から可能です
- メイク:創部を避ければ早期から可能です。創部の上は抜糸後からとなりますが、創部を過度にこすって負担をかけることは、術後3週間くらいは避けてください
- 傷跡の赤み:術後6ヶ月程度かけて徐々に成熟し、落ち着いていきます
腫れを抑えるには、術後数日間の冷却と、就寝時に枕を高くすることが有効です。また、入浴・飲酒・激しい運動は血流が良くなり腫れが強く出やすいため、術後数日間は控えていただきます。
▶ 眉下切開のダウンタイムの詳しい経過は、こちらの記事で解説しています。
よくある質問(FAQ)

- 保険適用になるかどうか、自分で判断できますか?
- ご自身での判断は難しいのが実際のところです。視野障害を伴う高度な眼瞼皮膚弛緩かどうかは、たるみの程度や視野への影響を診察で確認して判断します。気になる方はまず診察にお越しください。
- 片側だけの手術はできますか?
- 可能です。左右のたるみに差がある方では、片側のみ、あるいは左右で切除量を変えて調整する場合もあります。ただし、片側だけ手術をすると、手術した側だけ眉毛の位置が下がることがあり⁵、左右の眉の高さに差が生じる可能性があります。この点も含めて、診察の際にご相談ください。
- 安いクリニックと高いクリニックでは何が違うのですか?
- 料金の差は、麻酔代や術後診察代を含むかどうかの表示方法の違いに加え、手術の内容(切除するデザインや深部組織の処理³)、術者の経験、術後のフォロー体制などによって生じます。金額だけで選ばず、総額と手術内容の説明を確認することをおすすめします。
- 眼瞼下垂手術とはどちらが安いですか?
- 保険適用となる眼瞼下垂手術は3割負担で受けられるため、自己負担額は自費の眉下切開より小さくなるのが一般的です。ただし、両者は目的も適応も異なる手術であり、費用だけで選ぶものではありません。皮膚のたるみが主体なのか、筋肉のゆるみが主体なのかによって、適した術式は決まります。
▶ 眼瞼下垂の手術費用については、こちらの記事で解説しています。
- 手術後に追加費用がかかることはありますか?
- 当院では、麻酔代と術後の診察代は手術代金に含まれています(静脈麻酔や頻回の診察をご希望される場合は別料金となります)。また、術後1年以内であれば、切開部位が同じ場合の再手術に追加料金はかかりません。
- 修正手術になった場合の費用はどうなりますか?
-
費用の原則はQ5と同じです。麻酔代と術後の診察代は手術代金に含まれ(静脈麻酔や頻回の診察をご希望される場合は別料金となります)、術後1年以内で切開部位が同じ場合の再手術には追加料金はかかりません。ただし、追加手術の際の術後のお薬代は別途かかります。
なお、まぶたの状態は術後も時間をかけて変化するため、当院では術後の調整(修正手術)は最低6ヶ月以上経過してから検討する方針としています。まずは腫れが引き、傷跡が成熟するのを待つことが大切です。
- カウンセリングだけ受けることはできますか?
- 可能です。診察でまぶたの状態を確認し、眉下切開が適しているかどうか、保険適用の可能性があるかどうかも含めてご説明します。その場で手術を決めていただく必要はありませんので、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
眉下切開の費用は自費診療で両側20万〜60万円が相場です。当院の料金は料金表をご覧ください。原則は自費診療ですが、視野障害を伴う高度な眼瞼皮膚弛緩の場合は保険適用となることがあります⁴。
料金を比較するときは、総額表示かどうか、手術内容、術後のフォロー体制まで確認しましょう。そして何より、眉下切開がご自身のまぶたに合った術式かどうかの見極めが重要です。かつむらアイプラストクリニックでは、眼形成を専門とする院長がまぶたの手術を年間2000件前後行っており、診察でまぶたの状態を確認したうえで、保険適用の可否も含めて適した治療をご提案します。まぶたのたるみや費用についてのご不明点は、お気軽にご相談ください。
参考文献
- Kim YS, Roh TS, Yoo WM, Tark KC, Kim J. Infrabrow excision blepharoplasty: applications and outcomes in upper blepharoplasty in Asian women. Plast Reconstr Surg. 2008;122(4):1199-1205. doi:10.1097/PRS.0b013e3181858fc0
- Osaki MH, Osaki TH, Osaki T. Infrabrow skin excision associated with upper blepharoplasty to address significant dermatochalasis with lateral hooding in select Asian patients. Ophthalmic Plast Reconstr Surg. 2017;33(1):53-56. doi:10.1097/IOP.0000000000000644
- Lee YJ, Kim S, Lee J, Chung JG, Jun YJ. Parallel-excision infrabrow blepharoplasty with extensive excision of the orbicularis oculi muscle in an Asian population. Arch Plast Surg. 2020;47(2):171-177. doi:10.5999/aps.2019.01102
- Cahill KV, Bradley EA, Meyer DR, et al. Functional indications for upper eyelid ptosis and blepharoplasty surgery: a report by the American Academy of Ophthalmology. Ophthalmology. 2011;118(12):2510-2517. doi:10.1016/j.ophtha.2011.09.029
- Xu L, Zhong X, Wang T. Quantitative and aesthetic analysis of changes in eyebrow position after subbrow blepharoplasty. Aesthetic Plast Surg. 2024;48(21):4299-4306. doi:10.1007/s00266-024-04255-z




