まぶたのくぼみとは、加齢により目もとがやせ、疲れたような印象になる状態です。脂肪を移植することで、ふっくらとしたまぶたに戻り、若々しく魅力的な表情を取り戻す施術が可能です。

まぶたの構造
まぶたの解剖は、以下のようになっています。
- 皮膚
- まぶたを閉じる際に使用する、バウムクーヘン状の筋肉「眼輪筋(がんりんきん)」
- まぶたのふちにある、硬い板のような構造物である「瞼板(けんばん)」
- まぶたを開ける際に使用する筋肉「挙筋腱膜+ミュラー筋」
- 挙筋腱膜とつながり、眼窩脂肪が前に出てこないよう抑える役割をしている「眼窩隔膜(がんかかくまく)」
- 眼窩隔膜と挙筋腱膜の間に収まる「眼窩脂肪(がんかしぼう)」
- 眼輪筋の裏にはり付いている脂肪「ROOF(ルーフ)」
健康なまぶた

⑥健康なまぶたは、眼窩脂肪(がんかしぼうが)皮膚を内側から外側へ押してくれているため、脂肪により(良い意味で)皮膚が二重の上からかぶさり、二重ができています。
空気が入っていると風船が膨らむのと同じイメージでしょうか。
また、⑦ROOF(ルーフ)もまぶたに厚みを出してくれるため、皮膚がかぶさってきてうまく二重がつくられる手助けをしてくれています。
ちなみに、眼窩脂肪はは眼球を取り囲みクッションとして眼球を守る役割があります。
まぶたのくぼみの原因

上まぶたがくぼむ最大の要因は、加齢とともに皮膚や眼窩脂肪・筋膜がやせることです。さらに過度なダイエットや体質で脂肪が少ない方、花粉症などで目をこする癖などの習慣、コンタクト装用による摩擦も脂肪を減少させます。
二重手術や眼瞼下垂手術で脂肪や隔膜を取り過ぎた場合、まぶたがくぼむこともあります。
緑内障治療で広く使われるプロスタグランジン関連点眼薬は眼周囲の脂肪を萎縮させる副作用が報告されており、長期使用で上まぶたが痩せるケースも少なくありません。これらが重なると、まぶたがくぼみ、目もとが疲れて見えたり老けた印象につながります。
眼窩脂肪が少ない方はまぶたが落ちくぼんでおり、これをsink(沈む)という意味でSunken Eye(サンケンアイ)といいます。
Sunken Eyeの方は、眼窩脂肪やROOFが少なくくぼみに皮膚がはまり込んでいるため、皮膚が二重の上からかぶさらず、二重が間延びしています。
このような方に通常の眼瞼下垂手術や重瞼(二重)術を行っても、二重の上から皮膚がかぶさらず、術後にきれいな二重ができない、三重になる、などの審美的なリスクがあります。
また、Sunken Eyeの方は、やせた、疲れた印象を持たれることも少なくありません。