
「目が乾く」「ゴロゴロする」「しょぼしょぼする」といった症状の最も多い原因はドライアイです。ただし、目の乾燥や不快感があるからといって、ドライアイとは限りません。眼瞼痙攣や結膜弛緩症などでも似た症状が現れるため、症状が続く場合は原因を確認することが大切です。
ドライアイでは、「乾く」以外にも次のような症状が現れます。
- ゴロゴロする、異物感がある
- 目が疲れる、重い、光がまぶしい
- 見えにくい、かすむ、夕方になると視力が落ちる
- 涙が出る(反射的な涙)
- 10秒間まばたきをせずに目を開けていられない
目が乾く・ゴロゴロする(ドライアイなど)

「目が乾く」「ゴロゴロする」「しょぼしょぼする」といった症状の最も多い原因はドライアイです。ただし、目の乾燥や不快感があるからといって、ドライアイとは限りません。眼瞼痙攣や結膜弛緩症などでも似た症状が現れるため、症状が続く場合は原因を確認することが大切です。
ドライアイでは、「乾く」以外にも次のような症状が現れます。
ドライアイは、涙の量が減る、あるいは涙の質が変わることで涙の膜が不安定になり、目の不快感や見えにくさが生じる病気です。「様々な要因により涙液層(るいえきそう)の安定性が低下する疾患であり、眼不快感や視機能異常を生じ、眼表面の障害を伴うことがある」と定義されています(ドライアイ研究会)2。
涙の膜は、表面の「油の層」、中心の「水の層」、目の表面に水をなじませる「ムチン」から成り、どれが足りないかで3つのタイプに分かれます3。日本のオフィスワーカーの調査では、涙の量は正常でも涙の膜がすぐ壊れるタイプが多いことが示されています1。

| タイプ | 何が足りないか | 特徴 |
|---|---|---|
| 涙液減少型 | 水の層(涙の量) | 涙そのものが少ない |
| 水濡れ性低下型 | ムチン | 涙の量は十分でも目の表面に広がらず、すぐに壊れる。パソコン作業者に多い |
| 蒸発亢進型 | 油の層 | まぶたの縁の油の出口(マイボーム腺)の詰まりで涙がすぐ蒸発する |
悪化させる要因には、パソコン・スマートフォンの長時間使用、エアコン、コンタクトレンズ、加齢、女性ホルモンの変化、一部の薬、まぶたが完全に閉じない状態(顔面神経麻痺、まぶたの手術のあと)などがあります。当院は眼形成を専門とするため、まぶたの手術の前後に涙と角膜の状態を確認し、乾きやすい方には点眼などで対応しています。

脳の一部の働きの異常で、まぶたを閉じる筋肉が過剰に働く病気です。眼瞼痙攣の患者さんの約半数が「目がしょぼしょぼする」「目が乾く」といったドライアイに似た症状を持っているため、ドライアイと診断されたまま見逃されていることがあります。「光がまぶしい」「目をつぶっていた方が楽」「まぶたを開けづらい」という訴えがあれば、眼瞼痙攣を疑います。
白目の表面を覆う半透明の膜「結膜」が加齢とともにたるみ、眼球と下まぶたの間にたまった状態です。たるんだ結膜がまばたきのたびにこすれてゴロゴロした違和感や充血が起こり、涙の流れを妨げるため乾きと涙目の両方の症状が出ることがあります4。ドライアイと症状が似ているため、間違われることが少なくありません。
次のような場合は、眼科で診察を受けることをおすすめします。
涙を黄色く染める「フルオレセイン染色」で、細隙灯顕微鏡(さいげきとうけんびきょう)を使って涙の膜が壊れるまでの時間(BUT)と壊れ方のパターンを観察し、角膜の傷の有無を確認します。涙の量はシルマー試験で、まぶたの縁の油の出口はマイボーム腺の観察で評価します。眼瞼痙攣が疑われる場合は速瞬テスト・強瞬テストを、結膜弛緩症は細隙灯顕微鏡で診断します。

01) Uchino M, Yokoi N, Uchino Y, et al. Prevalence of dry eye disease and its risk factors in visual display terminal users: the Osaka study. Am J Ophthalmol. 2013;156(4):759-766.
02) Craig JP, Nichols KK, Akpek EK, et al. TFOS DEWS II Definition and Classification Report. Ocul Surf. 2017;15(3):276-283.
03) Tsubota K, Yokoi N, Watanabe H, et al. A New Perspective on Dry Eye Classification: Proposal by the Asia Dry Eye Society. Eye Contact Lens. 2020;46 Suppl 1:S2-S13.
04) Meller D, Tseng SC. Conjunctivochalasis: literature review and possible pathophysiology. Surv Ophthalmol. 1998;43(3):225-232.
