水曜日午前枠 手術を開始しました。
当院は、開院してもう…
院長コラム
かつむらアイプラストクリニックは、まぶたの手術と涙の治療を専門とするクリニックです。現在、年間1800件前後のまぶたの手術を私(院長)がすべて執刀し、診察から術後フォローまで一貫して担当しています。効率よりも機能面・審美面・そして長持ちすることを大切にしています。
「たるみが気になるのでまず埋没法を」と提案され、施術を受けたあとに当院へ相談に来られる方が少なくありません。埋没法は、まぶたの皮膚に小さな穴を開け、細い糸で内側から二重の線を引っ張って固定する方法です。切らないので手軽に思えますが、当院では行っていません。理由はシンプルで、“短期の手軽さ”より“長期の安定と安全”を重視するためです。
わかりやすく、よくある誤解と実際を並べてみます。
「腫れない手術」ではありません。まぶたの中を直接見ながら操作できないため、針が血管に触れると内出血や腫れが起こります。前向き研究でも、術後早期に中等度以上の腫れが一定割合で出現しています⁴。留める糸の点数を増やすほど腫れや異物感が出やすいことも示唆されています⁵。
長く持続しないことがあります。糸で「点」を留めているだけなので、まばたき・こすれ等の力が集中し、数年以内に線が薄れる/消えることが報告されています²。
「気に入らなければ元に戻せる」は“期間限定”。早期であれば抜糸で戻せることもありますが、2週間前後を超えると内部に瘢痕(はんこん:癒着)ができ、糸を抜いても浅いスジが残ることが増えます⁶。
目の表面(角膜)を傷つける危険があります。埋めた糸が時間とともに露出・ずれて、角膜びらん~潰瘍を起こした例が報告されています³⁷。とくにコンタクト常用者は症状に気づきにくいことがあり注意が必要です。
実際、修正を希望される方のまぶたには、埋没糸の影響でできた浅いスジや局所的な癒着が残っていることがあり、これが左右差や食い込みのムラの原因になります。二重が保たれる仕組みは、最終的には内部の“癒着=瘢痕”です¹。であれば、直視下できちんと癒着をつくるほうが理にかなっています。
「たるみ」と感じる原因は一つではありません。皮膚が余っている、まぶたの筋肉(挙筋)のゆるみ、脂肪の量や位置、眉を上げて目を開ける癖など、いくつかの要素が組み合わさっています。原因に合った治療を選ぶことが、見た目と機能(見やすさ・疲れにくさ)の両立につながります。
当院では、次の流れで考えます。
1まずは「切って治す眼瞼下垂手術」を検討
顕微鏡を使ってまぶたの中を直視し、ゆるんだ挙筋腱膜を正しい位置に固定します(腱膜前転など)。このとき、必要に応じて二重のラインも“面で”固定します。構造をきちんと直すため、長期の安定性が高いことが臨床的にも示されています¹²。
良い点原因を直すので再発しにくい。視野の改善や眉の緊張の軽減により、頭痛・肩こりの軽減を実感される方もいます(個人差あり)。
気をつける点腫れ・内出血などのダウンタイムはありますが、時間とともに落ち着きます。
2眉下切開(眉毛下皮膚切除術)は「適応を絞って」
皮膚の余りが主な原因で、上記の手術だけでは十分な変化が見込めない場合に検討します。傷の目立ち方には個人差があるため、全員に最適とは言えません。適応が合う方には有効な選択肢です。
3埋没法は当院では行いません
理由は前述の通り、再発しやすさ、合併症、修正時の不利があるためです²⁻⁷。
•「手術時間が早い」といった魅力はありますが、原因に手をつけないため、形や症状がまた出てくることが問題です²⁴。
•二重が続く仕組みは瘢痕=癒着であり、広い“面”で安定させる切開法のほうが理論上も臨床上も安定します¹²。
インターネットには「埋没法は腫れにくい」「眉下切開は傷が残らない」など、良い面だけが切り取られた情報も見受けられます。ですが、医療はお一人おひとりで異なります。
当院では、
「手軽さ」より「確かさ」を。これが当院の一貫した方針で、この姿勢を的確に表したのが当院のスローガン「明日の満足より、3年後の美しさを」です。すでに埋没法を受けて違和感がある方、やり直しを考えている方、そもそも自分に合う術式が分からない方も、どうぞ気軽にご相談ください。過去の施術歴やご希望を伺ったうえで、最も安全で長期的に安定しやすい道をご提案します。
※本記事は一般の方向けに表現をやさしくしましたが、最終的な適応や術式の選択は診察で個別に判断します(効果・ダウンタイム・傷の見え方には個人差があります)。
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院長 勝村宇博
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