私がまぶたや涙という…
【実は気づいていないかも?】“隠れ眼瞼下垂”とは?まぶたの手術を考える前に知っておきたいこと
- 2025年4月18日
- まぶた(瞼)
「最近、なんだか目元の印象が違う気がする」
「手術するほどじゃないけど、左右差が気になる…」
そんな“微妙な目元の変化”に気づいている方も多いのではないでしょうか?
でもそれ、もしかしたら「眼瞼下垂(がんけんかすい)」かもしれません。
しかも、見た目では気づかれにくい「隠れタイプ」=“マスクされた眼瞼下垂”の可能性も。
今回は、最新の国際研究をもとに、見逃されやすい眼瞼下垂の正体と、正しい診断・対処法について、
目元の専門クリニックである「かつむらアイプラストクリニック」がわかりやすく解説します。
眼瞼下垂とは?
眼瞼下垂とは、まぶたが下がって視界が狭くなる、目が開けにくい状態のことです。
- 疲れて見える
- 左右差がある
- おでこにシワが寄りやすい
- 二重幅が安定しない
- 夕方になるとまぶたが重く感じる
こうした症状は、眼瞼下垂が原因であることが少なくありません。
眼瞼下垂には“自覚しにくいタイプ”がある?
今回ご紹介する論文は、まぶたの美容手術(眼瞼形成術・眉リフト)を希望する1401人を対象に、眼瞼下垂の有病率を調査したものです。
分類は以下の3タイプ
分類 | 特徴 |
---|---|
① 非眼瞼下垂 | 見た目も機能も正常 |
② 明らかな眼瞼下垂(Unmasked) | 本人も自覚があり、検査でも下垂が明らか |
③ 隠れた眼瞼下垂(Masked) | 自覚はないが、検査すると実は下垂がある |
なんと、③「Masked」の割合は全体の31.3%と、かなり高率。
しかもその90%が片側だけの下垂だったのです。
なぜ“隠れ眼瞼下垂”に気づかないの?
主な理由は、「前頭筋(おでこの筋肉)」の無意識な動きにあります。
私たちはまぶたが下がってくると、知らないうちにおでこの筋肉を使って眉を上げ、視界を確保しようとします。
この“代償動作”によって、まぶたの下がりが見た目上ごまかされてしまい、「まだ大丈夫」と思ってしまうのです。
さらに、
- メイクやまつ毛エクステがたるみを目立たなくしている
- 片目だけの軽度な下垂は見落とされやすい
- 写真では真正面だけでは判断しにくい
こうした理由から、「マスクされた下垂」は医師でさえ見逃してしまうケースがあるのです。
手術前に“見逃さない”診断が大切です
隠れ眼瞼下垂を見逃すと、以下のようなリスクがあります:
- 手術後に左右差が目立つ
- 開きが足りず「効果がなかった」と感じる
- 審美的に不満が残る
- 再手術が必要になる可能性
このようなトラブルを避けるため、当院では以下のような診察を行っています:
1. 前頭筋を解除した上での評価
おでこの筋肉の収縮を手で押さえ、まぶた本来の開きを確認します。
2. 多方向からの視線評価
目線を動かしてもらい、動きの中での左右差や下垂の程度をチェックします。
3. 精密な数値評価(MRD1, MRD2, 挙筋機能など)
医学的に標準化された指標を使って、客観的なデータに基づいて判断します。
4. 眼科の細隙灯顕微鏡を使用した、詳細な診察
肉眼ではわからない、細かな部分を、拡大して診察することでしっかりと診断しています。
「まぶたが腫れぼったいだけ」では済まされない?
中には、「まぶたが重い」「たるみが気になる」と思っているのに、本当は“まぶたが下がっている”ことに気づかれていない方も多くいらっしゃいます。
特に以下のような方は、マスク眼瞼下垂の可能性があるかもしれません。
- 片目だけが眠たそうに見える
- アイシャドウのヨレが左右で違う
- いつも片側だけアイプチを使っている
- まぶたの左右差がメイクで隠しにくくなってきた
- 写真で片目が小さく写る
当院の治療方針:美容と機能、どちらも大切に
かつむらアイプラストクリニックでは、「見た目の美しさ」だけでなく、「目の開きや視界の快適さ」も重視した診断・治療を行っています。
主な特徴
- 眼瞼下垂手術の豊富な経験と技術
- マスク眼瞼下垂を見逃さない診察法
- 形成外科・眼科の専門的知識に基づく治療計画
- 術後のフォローアップ・左右差調整も丁寧に対応
「少しでも違和感があるなら、診察だけでも受けてみてください」
これが当院の基本スタンスです。
美容目的でまぶたの手術をお考えの方へ
実は、審美目的の上まぶたの手術(眼瞼形成術や眉リフト)をご希望の方の約半数が何らかの眼瞼下垂を持っていたというのが、この論文の示す事実です。
見た目の変化を望むなら、まずはその“原因”を正確に把握することが大切。
「まぶたの重み」や「たるみ」の裏には、本質的な筋肉の下垂が隠れているかもしれないのです。
まとめ
- “隠れた眼瞼下垂(Masked Ptosis)”は、全体の約3割
- 見た目ではわかりにくく、片側だけのケースが多い
- 見逃すと美容手術後の左右差や不満足の原因になる
- 目の動きや筋肉の補正を含めた専門的な診察が不可欠
- 審美と機能、どちらも叶えるには経験豊富な医師への相談が第一歩
【目元の違和感・左右差・たるみが気になる方へ】
かつむらアイプラストクリニックでは、目元に特化した精密な診断と丁寧なご説明で、あなたの“気になる違和感”の正体を明らかにし、最適な治療をご提案します。
まずはお気軽に、無料カウンセリングからご相談ください。
※本記事は、2022年に発表された国際論文「Prevalence of Masked versus Unmasked Blepharoptosis in Subjects Seeking for Blepharoplasty and/or Eyebrow Lift」の内容を元に構成しています。
院長 勝村宇博
- 記事監修
- 院長 勝村宇博
- 当院は、私の専門分野であるまぶた(目もと)の手術や涙(ドライアイ、涙道閉塞)の治療を専門とした眼瞼下垂(がんけんかすい)や目もとの審美手術を中心に診療を行っています。 様々な学会に所属し、機能面と審美面両面とも妥協せずに治療を行っております。 また、レーザー治療など新しい治療も取り入れております。