知っておきたい「まつげの特徴」
浦和駅西口徒歩4分の…
院長コラム
逆さまつげは、本来前方へ伸びるまつげが眼球側に倒れ、角膜をこする状態です。まばたきのたびに異物感や痛みを生じ、放置すると角膜に傷が付き視力が落ちることもあります¹。日本人は黒目が大きくまぶたと角膜の距離が近いため、西洋人より症状が出やすいといわれています。
加齢で下まぶたの支持組織がゆるむと、まつげの根元が内側へ巻き込みます。朝起きた時の痛みやしみる感じが特徴で、高齢者に多くみられます²。ドライアイが合併すると痛みが強く、外出や運転に支障を来すこともあります。
乳幼児や学童期に多く、目頭や頬の皮膚が厚いことなどが原因です。涙目や光をまぶしがるしぐさが続く場合は受診が必要³。小児の角膜は治癒が早い一方、慢性的な刺激で乱視が進む恐れも報告されています⁴。
近年、眼瞼の構造異常(特に皮膚と眼瞼牽引筋の付着不全)が逆さまつげの本質的原因とされており⁶、手術ではこの構造を修正することが重要です。
乳幼児の逆さまつげは成長とともに自然軽快することもありますが、以下の場合には年齢にかかわらず手術を検討します。
特に視力発達期に角膜障害が持続すると弱視の原因になるため、乱視や角膜上皮障害がある場合は早期手術が推奨されます⁷。
最も広く用いられる術式で、下まぶたの皮膚を横方向に切開し、まつげの向きを外側に矯正する方法です。局所麻酔で日帰り手術が可能で、術後1週間で抜糸します。国内外の研究では、Hotz変法による成功率高いものの⁸、目頭側の逆さまつげに対する効果は少ない場合もあります。
内眼角贅皮が強い場合、目頭の皮膚を三日月状に切除し、筋層を整えることで、内側の逆さまつげの向きをしっかり修正します。しかし、審美性と機能性を両立させる必要があり、審美面のトレーニングを積んでいる専門の医師が望ましいです。
近年では、下眼瞼牽引筋の前層・後層構造を理解したうえでの修正手術が注目されており、Kakizakiらは前層を確実に視認・再固定する改良Hotz法により、再発率が低く効果的な手術成績を報告しています⁹。
眼科での細隙灯顕微鏡を用いた診察で、角膜傷やまつげの角度を詳細に評価できます。診断だけでなく、術後のフォローにも不可欠です。
また、手術顕微鏡を使い、2mm以下の組織を丁寧に扱っている医師であるかどうかも重要です。
傷跡の位置や切開の長さによって術後の見た目に差が出ます。とくに内眥形成を伴う手術では、美容的なバランスも考慮した縫合ができるかがポイントです。
年間の手術件数や再発率、術後合併症について具体的な数字を提示できるクリニックは信頼性が高いといえるでしょう。
タイミング | 注意点 |
---|---|
術前 | 血液をサラサラにする薬は申告。 (当院では、アイメイクをパウダールームで落とすことができます。) |
術後2日間 | 飲酒を控えて安静にし、まぶたを冷却(当院では、術後用の冷却アイマスクを扱っております)。 ウォーキング程度の運動は術後3日目から。 |
術後1週間 | 抜糸後は、、メイクや軽い運動が可能に。 |
術後3週間 | 激しい運動やサウナの再開目安。 |
術後は細隙灯で角膜状態を確認し、必要に応じて保湿点眼や抗アレルギー点眼を追加します。
逆さまつげは、見た目の問題だけでなく角膜障害や視力低下を引き起こす可能性のある疾患です。当院では顕微鏡を使用した精密な診断と、症状・年齢・まぶたの構造に応じた手術法の選択により、再発の少ない治療を提供しています。
「目がゴロゴロする」「子どもがまぶしがる」「コンタクトがしみる」などの症状がある方は、お早めに専門医へご相談ください。
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院長 勝村宇博
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