私がまぶたや涙という…
眉下切開のダウンタイムはいつまで? 腫れ・内出血・抜糸の経過をまぶたの専門医師が解説
- 公開日:2026年6月1日
- 更新日:2026年6月1日
- まぶた(瞼)

「眉下切開に興味はあるけれど、術後の腫れが目立ったら仕事に支障が出てしまう……」そのような不安を抱えている方からのご相談を多くいただきます。ダウンタイムへの心配は、手術を検討している方の中でも特に大きな関心事のひとつです。
眉下切開(眉毛下皮膚切除術)は、眉毛の下縁に沿って余った皮膚を切除する術式です。まぶたの重さや厚みを改善しながら、傷跡が眉毛に隠れやすいという点でも知られています。ただし、どんな手術にもダウンタイムは伴います。実際の経過を正確に知ったうえで手術を選択することが大切です。
この記事では、眉下切開のダウンタイム(腫れ・内出血・抜糸のタイミングを含む術後の経過)について、最新のエビデンスと、年間約1800件前後のまぶたの手術を全て執刀している、かつむらアイプラストクリニックの院長である私の臨床経験をもとに詳しく解説します。
眉下切開のダウンタイムはどのくらい続きますか?

日常生活に支障をきたすような腫れや内出血は、2〜3週間で落ち着く方がほとんどです。仕事への復帰については、デスクワーク程度であれば術後3日目から可能です。
目安となる経過の流れをご紹介します。
- 術後0〜3日目
- 腫れと内出血が最も強く出る時期。目元がむくんだ状態になります。
- 術後3日目〜
- デスクワーク・軽作業への復帰が可能です。
- 術後6〜12日目
- 抜糸を行います(術式・創部の状態により時期が異なります)。
- 術後2〜3週間
- 内出血の多くが吸収されます。
- 術後1〜3か月
- 傷跡の赤みが徐々に落ち着いてきます。
- 術後6か月
- 最終的な仕上がりの時期です。
個人差はありますが、「術後2〜3週間でかなり落ち着いた」と感じる方が多い印象です。
ダウンタイム中はどんな状態になりますか?時系列で解説

腫れ(浮腫)について
眉下切開後には、創部周囲のまぶたに腫れが生じます。手術による組織へのストレスで創部の毛細血管から水分が滲み出るためであり、これは正常な反応です。腫れのピークは術後2〜3日目が多く、その後は徐々に軽快します。術後、保冷材などで患部を冷却することにより、腫れが軽減します。
眉下切開は、まぶたの縁に切開を加える上眼瞼切開と比べると、創部が眼球・涙腺から離れているため腫れの程度が比較的軽い傾向があります。上海第9人民病院のQiuらが75例のアジア人を対象に行った検討(2024年)では、眉下単一切開アプローチにより肥厚性瘢痕や著明な浮腫は認められず、術者・患者双方の満足度が高かったことが報告されています¹。
内出血(皮下出血)について
まぶたの皮膚は非常に薄く、皮下の毛細血管が損傷すると内出血(青紫色の変色)が生じます。内出血は術後2〜3週間程度で吸収・消退するのが一般的です。
麻酔薬の注入方法そのものも、術後の腫れ・内出血に影響します。Dell’Avanzatoらの無作為化比較試験(2023年)では、細径針(ナノソフト技術)を用いた麻酔浸潤は従来の注射針と比較して、術後の内出血・浮腫の発生率を有意に低減したと報告されています²。当院では独自の低痛麻酔法を全症例に使用しており、注射手技にも細心の注意を払っています。
傷跡の経過について
眉下切開の大きな利点のひとつが、傷跡が眉毛に隠れやすいことです。眉毛の下縁に沿って切開するため、抜糸後から眉毛で傷跡が隠れた状態になります。ただし、傷跡の赤み(瘢痕の炎症期)は術後6カ月程度続くことがあります。この赤みは正常な治癒過程であり、徐々に薄くなります。
傷跡がどれくらい目立つかは、体質の要素も非常に大きい部分ですが、手術用顕微鏡を用いた精密な縫合で、傷跡をより目立たなせなくすること可能です。当院では全手術を手術用顕微鏡下で実施し、組織の層を正確に合わせることできれいな仕上がりを追求しています。
抜糸はいつ行いますか?術後のメイク・コンタクトの目安

眉下切開の抜糸は、術後6〜12日目に行います(術式や創部の状態によって若干延びることもあります)。
抜糸後から段階的にメイクが可能になります。目安は以下の通りです。
- 術後1週間〜
- 創部以外のベースメイク・アイメイク・コンタクトレンズの装着が可能です。
- 術後3週間〜
- 創部の真上からのメイクが可能になります。
「抜糸後からすぐにフルメイクができる」と誤解されている方もいらっしゃいますが、創部の真上のメイクは、傷がしっかりくっつく術後3週間を目安にしていただくことが、美しい仕上がりのためにも大切であると私は考えています。
眉毛の位置はダウンタイム後にどう変わりますか?

眉下切開を行うと、余剰皮膚が切除されることで眉毛は下方に引き下げられます。「眉毛の位置はあまり変わらない」という情報を目にすることがありますが、これは正確ではありません。
Parkら(2023年)がアジア人518例を対象に行った後ろ向きコホート研究では、眉下切開を行うと前頭筋(額を持ち上げる筋肉)の代償的な活動が低下し、術後に眉毛の「真の下垂」が顕在化することが報告されています³。眉毛が前頭筋の力で支えられていたケースでは、術後に眉毛の位置が明らかに下がる場合があります。
これは術式の欠点ではなく、眉毛下垂の程度と術式選択の問題です。眉毛の位置を引き上げたい場合は、眉下切開ではなく前額リフト(おでこリフト)が適応となります。
▶ 前額リフトとの使い分けについては「前額リフト(おでこリフト)とは?」で詳しくご説明しています。(今後公開予定)
眉下切開が向いている方・前額リフトを検討すべき方

眉下切開と前額リフトは、どちらも上まぶたのたるみに対応できる手術ですが、適応が異なります。Leeらの総説(2020年)では、眉毛下垂が強い症例には眉下切開だけでなく sub-brow lift または forehead lift の併施を検討すべきとされています⁴。
眉下切開が向いているケース
- まぶたの皮膚の余剰・厚みが気になる
- 眉毛の位置が高く、眉毛をの高さを下げたい
- 手術時間は短い方がよい(当院の眉下切開の手術時間は、約80分です)
前額リフトを検討したほうがよいケース
- まぶたの皮膚の余剰・厚みが気になる
- 眉毛の位置が低く、眉毛を引き上げたい
- おでこの横ジワも同時に改善したい
- 手術時間は長めでも問題ない(当院の前額リフトの手術時間は、約180分です)
当院では術前にDSLR写真撮影とブジーでのシュミレーションを用いて、どちらの術式が適切かを患者さんと丁寧に検討しています。眉下切開か前額リフトか、お悩みの方はぜひご相談ください。
▶ 眼瞼下垂との関係については「あなたも眼瞼下垂かも?セルフチェックリスト」もあわせてご覧ください。
まとめ
眉下切開のダウンタイムは、多くの方で2〜3週間で落ち着き、デスクワークは術後3日目から復帰可能です。傷跡は眉毛に隠れやすく、適切な手術技術のもとできれいな仕上がりが期待できます(繰り返しますが、傷跡の残りやすさは、体質の要素も大きい部分です)。
一方で、眉毛が下がる可能性や術式の適応判断など、術前の丁寧な評価が欠かせません。かつむらアイプラストクリニック(JR浦和駅西口)では、眼瞼形成を専門とする院長・勝村宇博が診察から手術まで一貫して担当しています。眉下切開や前額リフトについてのご相談は、ぜひ当院へお越しください。
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参考文献
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1. Qiu Y, Liu F, Yang J, Zhou X. A Modified Subbrow Blepharoplasty for Correction of Severe Upper Eyelid Skin Laxity. Aesthetic Plast Surg. 2024;48(14):2634-2641.
https://doi.org/10.1007/s00266-024-03973-8 [↑本文に戻る] -
2. Dell’Avanzato R, Agnelli B, Cambiaso-Daniel J, Gatti J, Gualdi A. Can Local Infiltration Influence Postoperative Recovery in Upper Blepharoplasty? Facial Plast Surg. 2024;40(1):101-105.
https://doi.org/10.1055/a-2098-6188 [↑本文に戻る]3. Park NS. Choosing Upper Blepharoplasty, Infra-brow Lift, and Forehead Lift in Asians. Aesthetic Plast Surg. 2024;48(4):644-651.
https://doi.org/10.1007/s00266-023-03728-x [↑本文に戻る]4. Lee TY, Shin YH, Lee JG. Strategies of upper blepharoplasty in aging patients with involutional ptosis. Arch Plast Surg. 2020;47(4):290-296.
https://doi.org/10.5999/aps.2020.01361 [↑本文に戻る]- 記事監修
- 院長 勝村宇博

院長 勝村宇博
- 当院は、私の専門分野であるまぶた(目もと)の手術や涙(ドライアイ、涙道閉塞)の治療を専門とした眼瞼下垂(がんけんかすい)や目もとの審美手術を中心に診療を行っています。 様々な学会に所属し、機能面と審美面両面とも妥協せずに治療を行っております。 また、レーザー治療など新しい治療も取り入れております。
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